１１月から始まった新プログラム、「ＰＡＮ de LUNCH」。タイトルまんま、パンでランチをしようという企画です。

お昼にパンが食べたいという要望があり、それに応える形で考えたプログラムです。

どこの病院もだいたいそうだと思うのですが、病棟の食事は朝にパンが出ることが多く、そうなるとお昼はご飯のことが多い。デイケアの食事も病棟のメニューに準じるので、ご飯のほうが多いんですね。

第１回目のメニューは、バゲットに合いそうで、お腹もたまり、しかも作るのが簡単な一品を考え、「野菜たっぷりチキンのトマト煮込み」を作ることにしました。

また、単に食べたいから、という要望だけをくみ取るのではなく、自宅でも作ることができそうなメニューと、栄養的にも適切な提案を行うこと、つまり調理実習的要素があることもミソです。トマト味ですが。

鶏肉はフライパンで軽く火を通しておきます。油はオリーブオイルで。動脈硬化になりにくいといわれてますんでね。表面をコーティングしてうま味をとじこめておくだけにしておきます。後で煮込みますからね。

皮が苦手、という方のために、皮無しと皮つきの両方を用意して、２つのフライパンで調理開始。

皮を取るとカロリーが減り、鶏肉がさらにヘルシーになる効果も期待できますね。

今回は色どりがよくなるように、赤と黄色のパプリカとピーマンを使います。

これはスープ用のマイタケ。いつものように糖質や脂分の吸収を穏やかにしてくれる効果を期待して。

シメジはチキンといっしょに煮込みましょう。

キノコ類は栄養のかたまり。それに食物繊維が豊富で、便秘に悩む方には特におすすめ。それに、近年は免疫力のアップに効果があることが分かってきていて、抗がん作用やインフルエンザの予防なんかにも役立つとか（特にマイタケなど）。カロリーは低いし、なにより安い！これからの季節、積極的に食べたいですね。

お肉を焼いたフライパンは洗わずに使います。うま味が残っていますから、これをタマネギにまとわせつつ、透明感が出るまでゆっくり炒めます。

タマネギに火が通ったら、お肉以外の具材を投入、少ししんなりするまで炒めます。

そこに一つのフライパンにカットトマト缶１本を入れます。同時に料理酒（煮切り済み）、ブイヨン、コショウを入れ、ある程度味を決めます。隠し味に醤油を少々。

軽く煮立ったら、お肉も入れます。

そろそろ出来上がりそうなので、バゲットを用意しておきましょう。

マイタケスープもスタンバイ。中華の鶏ガラだしにゴマを加えただけのチョー簡単レシピ。これだけでも十分うまい！

マイタケにはよく火を通しましょう。加熱が不十分だと、まれにお腹がゆるくなることが。

お肉を入れて５分くらい煮たら、味見して足りないものを足します。火を止めたら、直後にコクを足すためにバターを少しだけ入れて、軽く混ぜ合わせたら完成。

トッピングに別ゆでのブロッコリーととろけるチーズを。

フライパン一つで簡単にできるのがこういう料理のいいところ。具材を変えたり、ソースをトマトの他にホワイトクリームやデミグラスソースなんかにしても面白いかもしれませんね。スパゲッティー用のミートソースなんかもきっと合うと思いますよ。いまはそういったソースも簡単に安い値段で買えますからね。

ちょっとした工夫で、お金をかけずに食生活を、ちょっとだけかもしれませんが豊かにできる。そういった提案をすることで、利用者さんの生活に、ちょっとでも役に立ちたい。そう思ってスタッフ一同、今日も利用者さんのケアをさせていただきます。